はじめに
格闘ゲームの歴史はゲームセンターからはじまりました。アーケード筐体に取り付けられたレバーとボタンの操作のみ、選択肢がない状態です。

当時のゲームセンターに設置されたゲームは時代の最先端、ビジュアルも操作性もゲーム性もすべてトップクラスでした。
ただ時代の流れに伴い、家庭用ゲームハードの性能が向上し、かつオンライン環境が充実してどの家庭にも高品質のインターネットがある状態となりました。
格闘ゲームの主戦場は「自宅の環境」に置き換わりました。
そうしてアーケード筐体という縛りから解放された格闘ゲームは、デバイスの多様性を得たのです。
いまではトッププロも三者三様のデバイス選択をしています。
格ゲーデバイス比較表
| パッド | アケコン | レバーレス | |
| 価格 | 比較的安い 1万-3万前後 | 高い 3万-5万前後 | 幅広い 1万ー5万前後 |
| 操作性の強み | ・直感的で親しみやい ・ボタンを押しやすい | ・コマンド入力を早く行える ・ガチャ入力ができる | ・キビキビとした操作が可能 ・独自の簡易コマンド入力が行える |
| 持ち運び | 最強 | 重くて大きい | サイズ感の選択肢が広い |
| 拡張性・メンテナンス | 低い | パーツ単位で交換可能 | パーツ単位で交換可能 |
| オススメな人 | ・他のゲームでパッドをよく使う人 ・手軽に始めたい初心者 | ・ゲーセン経験者 ・独自の操作性に憧れがある方 | ・他のゲームでキーボード操作を経験している方 ・理論値を目指す方 |
【格ゲー視点メリデメ】パッドを詳細に語る

パッドで格闘ゲームをするメリットとデメリットは以下です
メリット
・軽量かつ小型で遊びやすい
・多くのボタンに指を添えることができる
・静音性が高い
・比較的安くて、買いやすい
デメリット
・剛性が低く、メンテナンス性が低い
・人と被りやすく、こだわりづらい
軽量かつ小型で遊びやすい
オフの対戦会や大会に参加するにあたって、持ち運びのしやすさは最強です。専用のケースが付属しているものも多く、安心して外に持って歩けます。また部屋を圧迫することがないので置き場所にも困りません。
多くのボタンに指を添えることができる
咄嗟にボタンを押すことを要求される格闘ゲームにおいて、多くのボタンに指を添えることができる点は強いメリットです。私が過去に使用していた「victrix pro bfg」は、背面に左右あわせて4つのボタンがあったため、両手で10以上のボタンに常に指を添えることができました。こんなことは他のデバイスでは不可能です。
静音性が高い
他のデバイスと比べて、圧倒的に静音性が高いです。私は過去、賃貸マンションで一人暮らししていた頃に、アケコンを使用していましたが、私の操作の激しさもありますが騒音を理由に壁ドンされたことがあります。パッドはものにもよりますが、多くのそれはキーボードの打鍵音よりも静かでしょう。
比較的安くて、買いやすい
格闘ゲームは激しい操作が要求されるため【パッドは消耗品】とならざるを得ません。ボタンが効きづらい、上入力が入りづらい、なんて場面は長く遊べば必ず訪れます。
そんなときにすぐ買える、かつ比較的安いものが多い、というのは安心です。というのが、摩耗して操作性が下がってデバイスを、我慢して使用する対戦は「この世のどんなもにも耐えがたい苦痛」だからです。
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剛性が低く、メンテナンス性が低い
入手しやすく買い替えやすい、と言いましたがそもそもの剛性が他のデバイスと比べると低いと言わざるを得ません。つまり壊れやすいのです。
また壊れた際に修理サポートしている商品もありますが、交換用のパーツを購入して換装して修理、といった自身でできることがほとんどありません。選択肢は買い替えか、修理依頼の二択となります。
同じものをずーっと使い続けるというのは無理といえます。
人と被りやすく、こだわりづらい
格闘ゲームのデバイスは多様さ故に個性が出ますが、パッドは他デバイスと比べると選択肢の幅は多くなく、格闘ゲームに向いたモデルは更に限られるため、人と被りやすいです。
デザイン性で被らない様にするには、カスタムショップに依頼するか、他ユーザーがあまり選択しないデバイスをあえて選ぶか、といったところでしょうか。
※筆者はパッドプレイヤーです
※筆者のメインデバイスの紹介記事はコチラ
【筆者使用デバイス】DualSense ワイヤレスコントローラー PS5純正コン – efight-device
【格ゲー視点メリデメ】アケコンを詳細に語る

アケコンで格闘ゲームをするメリットとデメリットは以下です
メリット
・格ゲーしてる感が最強!カッコいい!
・特定のコマンド入力がしやすく早い
・カスタマイズ性、メンテナンス性が高い
デメリット
・ボタンの数が少ない
・操作時の音が大きい
・重くて大きい
格ゲーしてる感が最強!カッコいい!
形から入るタイプにとって、このやってる感ってとっても大事ですよね。実際にレバー操作している人を見れば感じると思いますが、操作してる姿がカッコいいんですよね。
また他のゲームで使うことは早々ないデバイスなので、レバーを使う=格闘ゲームをやってる!という特別感を得られます。
特定のコマンド入力がしやすく早い
波動と呼ばれるコマンド入力がしやすく、更に真空波動と呼ばれる波動コマンドを高速で2回入力するコマンドを素早く入力しやすいです。
ただ格闘ゲームのタイトルによってこの波動コマンドの重要性は異なります。(ストリートファイター6では超重要)
また特定の方向にレバー入力を入れながら左右にガチャガチャと入力して技を出すテクニック、ガチャ入力が行えます。これは他デバイスでも可能ではありますが、アケコンが最も精度高く行えます。
カスタマイズ性、メンテナンス性が高い
レバーもボタンもパーツ単位で販売されている為、自身の好きなパーツ選択をすることでオリジナリティを出すことができます。
また操作性に不調を感じたとしても、パーツ単位で交換することができるので、パーツさえ予め揃えて置けばすぐにメンテナンスが可能です。
本体自体は他デバイスより高価な傾向があるものの、故障時の修理が容易かつパーツ単位で対応可能な点から長く使うことができ、長期的にみれば他デバイスよりも低コストで遊べるかもしれません。
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ボタンの数が少ない
8ボタンの製品が多く、他デバイスと比べると少ないです。
またボタンを増設するには、非公式の誰かに依頼をするか、あるいは自身で天板に穴を開けて基盤に配線する必要があります。
高価なアケコンに、ドリルで穴を開けて、基盤にはんだ付けして…なんてことは私には勇気が無くて出来ません。
操作時の音が大きい
他デバイスと比べて圧倒的に煩いです。音が大きいではなく、煩いです。静音性の高いレバーやボタンもありますが、それでも比較すると音が大きいと言わざるを得ません。
格闘ゲーム界隈には、レバー操作の煩さを家族に指摘されて、他デバイスに変えた、という声もあるぐらいです。
重くて大きい
レバーの基盤が大きい為、それを収納するために本体が大きいです。またレバー操作は動きが激しいため、それを受け止める為に本体に重しが取り付けられていることも多いです。
重さを安定感として捉える方もいますが、膝の上に置いてプレイする場合は長時間の負荷が辛くなったり、持ち運びに苦慮することは避けられません。
また格闘ゲームをプレイするぞ、となる度に重たいデバイスを取り出して準備して…というのは現代人にとって中々の負担だと思います。
【格ゲー視点メリデメ】レバーレスを詳細に語る

レバーレスで格闘ゲームをするメリットとデメリットは以下です
メリット
・理論上最速の入力が可能
・レバーレス独自の簡易入力が可能
・カスタマイズ性、メンテナンス性が高い
・商品の選択肢が広い
デメリット
・指への負担が大きい
・他デバイスからの移行が難しい
・PS5対応機種が少ない
理論上最速の入力が可能
方向の入力が、パッドでは十字キーやアナログスティック、アケコンではレバーなのに対して、レバーレスではボタン操作になります。これが最も大きな特徴で理論上最速の入力が行えます。
例えば「前に歩く」「後ろに下がる」といった動きを連続で行う場合、パッドやレバーでは前入力から後ろ入力へ切り替える為に、中央のニュートラル状態を経由してしまいます。
対してレバーレスは「押す」「離す」だけで前から後ろへ切り替えることができる為、非常にキビキビとした素早い動作が行えます。
「ストリートファイターV」というタイトルでは「前に歩いてすぐガードに切り替える」といった「歩きガード」というテクニックの重要度が高かったが故に、最も強いデバイスはレバーレスだ、と言われるほどでした。
レバーレス独自の簡易入力が可能
他デバイスでは、前入力と後ろ入力、上入力と下入力といった愛反する入力を同時に行うことはできない仕様です。
がしかしレバーレスではそれが簡単にできてしまう為、同時に押された場合は何も入力されていない「ニュートラル状態」として認識する、といった仕様になっています。
この仕様を活用して、特殊なボタンの入力を行うことで、他デバイスよりも素早くコマンド技を出したり、効率的に操作することが可能になります。
これもまたレバーレス独自の強みといえます。
カスタマイズ性、メンテナンス性が高い
アケコンと同じく、パーツ単位で交換可能なため、カスタマイズ性やメンテナンス性は高いといえます。ただ商品によってボタンのサイズ規格が異なるため、事前にチェックしましょう。
商品の選択肢が広い
格闘ゲームのデバイスとして後発ではありますが、いまでは多様なメーカーが開発・販売していて、価格帯・サイズ感・デザイン・機能性、様々な選択肢があります。
アケコンと同様大型のものから、ハードカバーの書籍ほどの小型のものあります。
最初からボタンが増設されているものも多いので、ボタン増設を考えなくて良いのも良い点です。
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指への負担が大きい
操作時の左手への負担が大きく、腱鞘炎となったプロも多くいるほどです。特に慣れないうちは、指が吊りそうになる人がほとんどです。
キーボード操作に慣れている、あるいはピアノなどの楽器経験がある方はマシかもしれません。
他デバイスからの移行が難しい
直感的とはいえない独自の操作性故に、他デバイスで成熟してしまったユーザーは移行が難しいです。
デバイス移行=以前できたことができなくなる、となってしまうので絶対に弱くなります。移行前と同じ水準に至るまでにかかる時間は大きな負担と苦痛を伴うでしょう。
ただその独自性は他デバイスでは絶対に得られない新鮮さもある為、それを楽しめるのであれば大丈夫でしょう。
PS5対応機種が少ない
PCでの使用を前提としたものが多く、PS5で使用するにはコンバーターと呼ばれるデバイスを経由しないと使えないものが多いです。
公式のオフ大会は対戦環境がPS5のことが多いため特に注意が必要です。オフの大会、対戦会に参加しているor参加したい方は注意しましょう。
【独自視点】なぜ私は「パッド」を選んだのか
私は元々はゲームセンターに通って格闘ゲームをプレイしていました。社会人になって住まいが変わっても、格闘ゲームを続けたかったので、アケコンを購入して自宅でプレイしていました。
しかし当時お付き合いしていた彼女と結婚して、住まいを移し、ライフスタイルが変化するに伴い、ゲームする時間も減り、いちいちアケコンを引っ張り出してプレイするのが億劫になり手放しました。
ただ子どもが大きくなるにつれて自分の時間に余裕が生まれ、また再度格闘ゲームをプレイしたい気持ちが湧いてきました。
ただ過去の情熱を同じ様に向けられるかわからなかった為、家にあったPS4のコントローラーのままに格闘ゲームを再開しました。
そうして格闘ゲームをパッドでプレイしていく内に、本記事で書いたメリットを強く感じる様になっていき、アケコンの練度を気付けば追い越していました。
格闘ゲームの魅力のひとつに「短い時間でサクッと遊べる点」があると私は思います。1試合だけならば、2-3分で終わります。数試合かるく遊んでお終い、なんてその日の気分に応じた遊び方が短い時間でできます。その魅力を増幅させるのは、気軽に遊びやすいパッドならではとも思います。
総括とオススメ導入デバイス
パッド、アケコン、レバーレス、それぞれの良さが伝わったでしょうか。プレイヤーのゲームに対する向き合い方やライフスタイル、懐事情など様々な目線で検討してみるのをオススメします。
導入にオススメの比較的廉価なものを紹介して本記事を終えようと思います。
パッドの導入オススメ
Amazon.co.jp: 【純正品】DualSense ワイヤレスコントローラー クロマ パール(CFI-ZCT1J12) : ゲーム
アケコン
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レバーレス





